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#author("2017-03-11T19:14:06+09:00","default:yama","yama")
*インフルエンザ [#ic456044]
**流行状況 [#h50e7da1]
‐季節性インフルエンザは、A型がほぼ毎年、B型はほぼ隔年で流行していた。
**症状 [#le6aa333]
-インフルエンザは、かぜ症候群の一つで、全身症状や高熱を伴う点が普通感冒との違いとされてきた。
-断基準は、4つの基準をすべて満たすもの
 ①突然の発症、②38℃を超える発熱、③上気道症状、④全身倦怠感等の全身症状
**合併症 [#v20b93fa]
-合併症として、小児の脳炎・脳症、高年齢者の肺炎がよく知られている。
 中耳炎、筋炎、心筋炎などもある。
**診断 [#u4791fd4]
-確定診断:インフルエンザの確定診断は、ウイルス分離、血清学的診断、核酸検出(PCR)などがある。
-迅速診断:イムノクロマト法を用いた迅速抗原検出キットは、特別な器具がいらない診察室でも実施可能な診断法である。年々感度・特異度ともに向上している。
-発症早期で、迅速診断陰性でも、半日~1日後に陽性化することもある。
**ワクチン [#vf3986a1]
-接種不適当者:「明らかな発熱(通常37.5℃を超える場合)を呈する者、重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者、予防接種液の成分によってショック、アナフィラキシーを呈した事が明らかな者、その他予防接種を行うことが不適当な状態にある者」
-ワクチンの効果:接種群の方が非接種群よりインフルエンザ発生率が低く、効果が認められている。
**ウイルスの動態と感染予防 [#xfd243d6]
-インフルエンザはウイルスが気道粘膜に感染したあと増殖を繰り返し、およそ24時間の潜伏期間を経て発症する。
 増殖したウイルスは、咳、くしゃみ、鼻汁により空気中に排泄された直接感染源となる。さらに、排泄されたウイルスから水分が失われた飛沫核も、乾燥した冷たい空気中を浮遊し感染源となる。
-感染予防には、ウイルスや飛沫核の気道侵入を防ぐため、
 ①ウイルス対応のマスク使用、②室内の加湿加温、③空気の入れ替え、④環境整備、⑤う
 がいも咽頭粘膜洗浄化により局所の感染防御機構を保ち有効、⑤ワクチンが予防に有効⑥接触感染も考えられる為手洗いの施行も必要である。
-インフルエンザ罹患者の1/3がなんらかの形で家庭感染にかかわり、特に小児が家庭内感染源となり、多くの母親が家庭内感染を受ける事が明らかとなった。
#author("2017-03-11T20:20:56+09:00","default:yama","yama")


*アデノウイルス感染症 [#v63d18f3]

*新型、A H1N1インフルエンザとは [#n67f286e]
**流行の経過〕 [#obfd38a5]
-20世紀には、1918年 スペインかぜ AH1N1、1975年 アジアかぜ AH2N2
 1968年	香港かぜ AH3N2が新型として登場してきた。
-インフルエンザAH5N1が世界中でトリのみならず人にも感染し、死亡率の高い新型として登場してくる事が危惧されていた。
-2009年2月にメキシコにてブタ由来のAH1N1が新型として発生し、その後全世界に広がっている。新型と呼ばれるは、ヒト型、トリ型、北米のブタ型およびユーラシアのブタ型の4種類の遺伝子を有している新しいウイルスだからである。
**発生経過と発生状況 [#bcef70a7]
-発生経過
  2009年
   2月下旬:メキシコ東部ペラクルス州ラ・グロリア疾患が出現した。
   3月30日:米国カリフォルニア州、サンデイエゴの10歳の少年が発症
   4月26日:カナダに感染者
   4月27日:スペイン.イギリスに感染者
   5月 9日:日本国内で高校生3人、教師が1人がカナダで感染
   5月16日:神戸市の高校生が集団感染
   5月26日:世界46ヶ国、感染者1万2954人
   6月11日:世界中に感染拡大、WHOがフェーズ6を宣言
-アデノウイルスは、直径70~100nm、正20面の中型のDNAウイルス。
-呼吸器系のウイルスの一つであり、飛沫感染、接触感染、糞口感染も問題となる。
**症状・疾患 [#k72c31a4]
***1咽頭炎 [#ge70bbf1]
-咽頭炎は、発赤も強く、滲出性扁桃炎および咽頭後壁のリンパ濾胞が赤く腫脹する。
-発熱は、必発。乳幼児に多い。1.2.3.5型によるものが多く、頻度では、3型が多い。
***2肺炎 [#y44def30]
-急性肺炎の数%は、アデノウイルスによる。3.7.21型によるものでは、致命的な事がある。
***3咽頭結膜炎pharyngoconjunctivalfever(PCF) [#dfc9295b]
+5日間続く高熱(38~40度近い高熱)と惨出性咽頭炎(のどの腫れ・痛み)と結膜炎(眼脂、充血)の典型的PCF。
+3型が圧倒的に多い。別名プール熱で、アデノウイルス感染症の代表的な病像。
+鼻汁を認める事が多いが、咳嗽は、軽度。
***4流行性結膜熱epidaemickeratoconjunctivis(EKC) [#o346d5cc]
-濾胞性結膜炎や角結膜炎を呈する。
-3.4.8.19および37型による。8.37型が多い。次に3型。
***5胃腸炎 [#wa557010]
-発熱、腹痛、嘔吐、下痢を伴う。乳幼児に多い。
-40.41型が多い。
***6急性出血性膀胱炎 [#x27ead91]
-肉眼的血尿、排尿時痛が主要症状。発熱は認めない。
-11型が多い。
***7発疹 [#t8025db3]
-発疹を認める事がある。形は、麻疹様または風疹様。
-1.2.3.4.7型が多い。

  日本では
   5月 9日:日本国内で高校生3人、教師が1人がカナダで感染
   5月16日:神戸市の高校生が集団感染
   7月末  :5000人を超えた
   9月以降 :東京、神奈川、愛知、大阪などの大都市圏や北海道を中心に流行が拡大した
   11月  :患者報告数16万9095人
**症状と合併症 [#lcfcfb01]
-発熱、咳、鼻汁、咽頭痛、頭痛、倦怠感、筋肉痛の順
-新型は、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器主情が季節より多い。
**予防 [#f08d3914]
-アデノウイルスは、56度30分の加熱で失活する。次亜塩素酸ソーダは、有効。



*流行性結膜熱epidaemickeratoconjunctivis(EKC) [#za7ee05a]
**定義 [#m1bd283c]
-従来は、流行性結膜炎epidaemickeratoconjunctivis(EKC)俗に「はやり目」と咽頭結膜炎pharyngoconjunctivalfever(PCF)は、別の疾患と考えられてきた。
-しかしいずれも、アデノウイルスによる感染症で、EKCが主として、8、19、37型のD亜属、PCFが3、7、11型などを主としたB亜属による特徴がある。
-現在は、両者を合わせて、アデノウイルス結膜炎と言う。
**症状 [#w9db5bc0]
***典型的な流行性結膜炎(EKC)は、 [#s8460313]
+急性濾胞性結膜炎、
+角膜上皮下混濁
+耳下腺腫脹
-結膜症状は、急性濾胞性結膜炎で、流涙、羞明、異物感を訴え、粘調え半透明の眼脂を分泌する。眼瞼は、浮腫状で粘膜に濾胞を生じる。耳前リンパ腺腫脹と圧痛をみる。眼症状は、両側性が見られる事が多い
-自然治癒傾向をもち、結膜炎は2~3週間で消褪するが、多くの例で発症後、約1週間頃に点状表層角膜症を併発する。
**予防 [#yde40940]
-伝染力が強いので、患者のて指、タオルから家族内感染し、医療従事者の手指や診療器具などを介して院内感染を起こしやすいなので、手指、・器具の消毒を厳重にしなければならない。
-消毒には煮沸による滅菌がよいが、煮沸に不適用な材質のものは、60度C10分間の加熱、75%アルコールがすすめられる。手指の消毒には、石鹸やヨード剤とブラシを用いて流水でよく洗う事が実もう面でよい。
-プールは、厳禁とする。

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*咽頭結膜炎pharyngoconjunctivalfever(PCF) [#b94eabaa]
**症状 [#a112cca3]
+別名プール熱と呼ばれ、①結膜炎、②咽頭痛、③発熱を三主徴とする疾患。
+5~7日の潜伏期を経て、急性濾胞性結膜症を発症する。39~40℃の発熱と咽頭炎の症状をみる。
+耳前リンパ腺が腫脹するが、点状表層角膜症の併発は少なくない。
+結膜炎は自然治癒傾向を持ち、約10日で消失する。
**原因 [#qcb54562]
***アデノウイルス3、4、7型などである。 [#d7ed5ba0]
-小児に好発する。
**診断 [#he02617d]
+発症年齢、咽頭炎、全身症状や流行性の有無は、診断の参考となる。
+診断は。ウイルス学的検査。
+患者の鼻汁、唾液、喀痰、糞便などからウイルスを分離し抗原の検出。
+ラッテクス凝集(LA)反応や酵素抗体(ELISA)法での抗原検出キットで迅速診断する。
**予防 [#o3ef299a]
-感染は、飛沫感染・接触感染である。
+飛沫感染対策
--飛沫の届く範囲内は成人で2m程度ですので、保育施設の子ども達が2m以上離れていれば感染が起こりませんが、現実問題難しい。
--もっとも期待できるのは、咳エチケット。
+接触感染対策
--接触感染対策の基本の対策は、「手洗い」などの手指衛生が大事。その為、全ての職員が正しい手洗いの方法を見につける。
--タオルの共用は絶対にしてはいけない。
石鹸は、固形より液体が推奨される。
ペーパータオルを使用する事が理想的。(費用の問題があるが)
**消毒 [#qfa53486]
+消毒剤は、適切な「消毒剤」を使って、嘔吐物や下痢便などの発病者由来体液が付着していた箇所や、発病者が直接触った物を中心に行う。
+具体的には、消毒には煮沸による滅菌がよいが、煮沸に不適用な材質のものは、60℃10分間の加熱、75%アルコールがすすめられる。手指の消毒には、石鹸やヨード在とブラシを用いて流水でよく洗う事が実もう面でよい。
**登園基準 [#cd84807d]
+学校伝染病の第2種に指定されている。
+発熱・咽頭発赤・目の充血が消失してから2日を経過後登園可能。
+プールを一時的に閉鎖することがある。
**予防 [#ab791b4f]
+予防は、流行性結膜炎に準じる。

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